2005年08月31日

ライフ・イズ・コメデイ! ピーター・セラーズの愛し方

名優が名優を演じる!! これは最高の演技であり、映画である。と私は思っています。今回のこの映画は本当に最高でした。ストーリー自身も、まあ、一人の偉大な人物の伝記ですから、いいのですが演じる人間が
駄目だと全部、崩れてしまう。これはそんな事はなく、主役を勤めたジェフリー・ラッシュの最高の渾身の演技とまるで、彼がピーター・セラーズの様でした。
今、考えるとピーター・セラーズは名優と言われていますが、色々と苦労していたんですね。しかも、かなり若い頃から心臓が悪くてペースメーカーを入れたりして頑張っていたなんて知りませんでした。
でも、彼は余りにも天才過ぎたために神に召されるのもかなり早かったんですね。何しろ54歳の若さだったというのですから。
ピーター・セラーズと言えば「ピンクパンサー・シリーズ」が有名でそれも何作か製作してある。私は不勉強でこれ位しか知らなかったのですが名前だけは知っていた「博士の異常な愛情」「カジノロワイヤル」とかに出演していたんですね。
本当に無知でした。でも、彼は本当にそれらの映画の出演、確かに彼の天才的も言える喜劇の才能でやっていた他の喜劇作品の出演だけで満足していたんでしょうか? 私はこの映画のラストを見て、本当に彼のやりたい映画、出演したい映画は他にあって
たとえ興行的に失敗してもやりたい物はあるような気がするんですね。
確かに彼の喜劇は、大ヒットだったと思います。しかし、彼の才能、希望は違う所にあり、仕方なくやっていたのでは無いでしょうか?
本当にもったいないと思いました。彼は我侭だとか色々と悪意のある噂もありましたけれどそれは彼の才能がスバ抜けていた為に起きた事なのではないでしょうか。
興行的に成功するからと言う目先の金儲けだけを考えて彼に仕事のオファーをしてくる人達。彼の本来の才能が生かせなかったというのは残念です。
しかし、彼がコメデイの一時代を築き、今に至っているという偉大な功績は映画史の中でも燦然と輝くものなのです。
また、彼は、家庭的には余り恵まれてはいなかったんですね。彼の仕事への原動力は常に母親からの応援。
彼が仕事で成功すればするほど彼の家庭生活は悲惨なものになっていく。実際に彼は四回、結婚したとの事ですがどれも余りうまくいかなかったようです。しかし、彼は常に女性を求めていたんですね。母親のみならず他の女性から仕事へのパワーが欲しかったんだと思います。
家庭と仕事のバランス、彼には難しかったんでしょうね。惜しい俳優を亡くしました。
さて、ここで、ピーター・セラーズの役をやったのはジェフリー・ラッシュ。彼は「シャイン」でアカデミー主演男優賞、その他もろもろの賞を総なめにしたとの事ですがやはり、彼の演技というか、
演技にかける情熱。素晴らしいです。まるで生前のピーター・セラーズがいるみたい。彼自身がなりきってしまったんですね。映画のどの部分を見てもジェフリー・ラッシュではなくピーター・セラーズがいたのですから。とにかくそっくり。
映画そのものもとても面白かったです。これは彼の実力以外の何物でもありません。はまり役です。ここまで自分を殺して演技できるのも彼の才能なんでしょう。
共演陣としてはシャーリーズ・セロン。いま、とても人気ですね。色々な映画に出ています。彼女もやはり、アカデミー俳優。素晴らしいです。
映画自身で面白かったのは時代背景の工夫でしょうか?  その時代時代に合わせたセッティングはより、映画を魅力的にしてくれました。
それから、ピーター・セラーズが演じた映画の再現では、その時のフィルムの一部を使ったのでしょうか? 
一番時代を反映するのは音楽。その音楽も時代に即した懐かしいものばかり。何から何までピーター・セラーズの時代、そのものでした。
ストーリーは、いかにしてピーター・セラーズが名声を築くか、そして、仕事と自分の才能、家庭生活のバランス。ここを描くのに苦労したと思います。
かれは下積み生活の長い役者。始めはラジオの人気コメデイ番組の出演をしていた。しかし、彼の希望はこれだけではない。きちんとした役者になる事。しかし、彼のこのキャリアが、容姿が悉く彼のチャンスを潰していく。
しかし、ある日、彼は奇抜な方法でオーディションを受けた所、採用。そこから彼の役者人生が始まった。俳優として英国アカデミー賞最優秀男優賞も受賞する位にまでなったかれは共演者のソフィア・ローレンに惹かれる。ソフィアは彼をたしなめるが彼はますますその気になってしまう。
家庭騒動になった。今までの彼を支えていたのは両親もそうだが妻の存在。そして、子供達。つまり家庭だった。あきれた妻は家を出て、両親だけが彼の精神的支えだった。
ある日占い師が、彼に「孤独は駄目。何人もの美女が彼の前に現れる」と囁かれ、彼はその言葉を信じ、女性との浮名を次々と流す。
彼には、1つ問題があった。英国では人気があるけれどアメリカでは…。ハリウッドで名を売らないと駄目。そんな時に出たのが「ピンクの豹」これが主役以上の人気を得てしまったが自分的には納得いかない。そんな時父親の入院、そして別れがあった。
彼の私生活は乱れた。一方、彼にはキューブリック作品のオファーがあり「博士の異常な愛情」であった。彼はそれに挑み、名演技を披露した。
一方で、彼にはピンクパンサーシリーズのオファーがあった。喜劇から遠ざかりたかった彼は返事が出来ない。渋っている時に、スタジオと組んでいる例の占い師に「B・E」と言う人物に会う。その人を大切にしろ」といわれた。所がここで問題。
彼の前にスウェーデンから来たブリット・エクランド会う。彼女もB・Eだ。彼は誤解し、彼女を口説き落とし終には結婚。新婚旅行で幸せをかみ締めていた彼だがそこで生涯を通じての持病の心臓発作が起きる。さて、彼のキャリアはどうなるのか。
新婚の妻との関係はどうなるのか。ここからが彼の成功でありながら悲劇的な部分なのである。

とにかく、この映画は単純な有名人の伝記映画ではない人生はいつどうなるかわからないというドラマ的な部分を述べているのがポイントである。
ピーター・セラーズ、波乱万丈な人生。その中でどう生きてきたか。それがテーマ。
また、この映画で名演技を披露してくれたジェフリー・ラッシュ(パイレーツ・オブ・カリビアンにも出ている。)。彼の演技も光り輝いていた。
ちなみに原題は「THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS」
posted by diane at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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