2005年08月31日

アンナとロッテ

この作品を見て特に最後はなんて可哀想なんだろう。時代のトリックってなんて残酷なんだろうと感じました。
見ていた人の中には涙ぐむ人も少々。
2002年オランダ映画。2004年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。
作品を見に行った時は公開初日でしたので、「ダヴ」のトリュフチョコレートを頂きました。まだ、食べていないけれど…。
人間の浅ましい部分、打算的な部分。人間を人間と思っていない人達。時代が人々を弄ぶ。この時代、特に、第二次世界大戦前後の時代は色々と翻弄された人は
かなりいるはず。その一例に過ぎないのかもしれないけれど、やはり、なんて時代って、環境って悲しい、それによって本当は互いに愛しているはずなのに、互いに仲良くならなくてはならないのに
恨まなくてはならないなんて残酷。
確かに悪い時代と言ってしまえば簡単だけれどこう言った不条理な戦争の存在、人々の心を何年も死ぬまで苦しめていくもの、こう言った物
を人間は本当に芯から望んでいるんだろうか?
この映画は歴史的事実の中に埋もれた人間の歴史の物語。人間の歴史。ヨーロッパではかなり原作が売れたとの事ですが、表現しがたい数奇な運命、苛酷な人生を歩む事を余儀なくされた双子の姉妹の
劇的である意味、芸術的美しさを持たして描いた一品。
アンナとロッテは双子の姉妹。幸せな毎日を送っていたが、ある日、両親が死に、彼らは両親の葬式もそこそこに別々の家に引き取られていった。
この別々に離して引き取ろうと大人が決めていく所を見ていたら本当に人間て義務なんだろうけれど打算的なんだなと強く感じました。
互いに名を呼び合って別れていくシーンは非常に切ない。
アンナはドイツの農家の家に引き取られ、学校に行く事も許されず毎日、こき使われ、労働の毎日だった。農家が無理してでも引き取りたいと言ったのは奴隷の様にこき使う事の出来る人間が欲しかったんだと思う。
一方、ロッテはオランダの裕福な家庭に養女として引き取られとても愛情深く育てられた。
しかし、離れてしまっても会いたい気持ちは同じ。互いに手紙を書き合うが養っている家の保護者によって、わざと連絡不能の状態にし、互いに相手を忘れさせようとした。
年月は過ぎ去り、ロッテは、進学して大学で音楽と自分の母国語であるドイツ語を勉強していた。アンナは、農家の家の酷い仕打ちから逃れ、メイドの仕事を得て自活の道に進んでいた。
ますます、ドイツの台頭により、ヨーロッパが戦場の気配を強くしていったのもこの時代である。当然ドイツはナチスの影響で反ユダヤの旗を掲げる。
一般のドイツ人達も思想的に感化され始めたのもこのころだ。
ある日、ロッテは養父母たちがわざと手紙を出さないでいた事を知り、自分の養父母に怒りをぶつける。そして、ロッテはドイツの名門貴族の家にメイドとして働くアンナの元へ訪問する。
わずかな時間だがお互いの思い、生死の確認をしあった二人。ロッテは一緒にオランダに来ないかとアンナに話を持ちかけるが、伯爵家に対する恩義からそれを断る。
実はロッテにはオランダで同じ音楽の道を歩んでいた男性と恋人同士の関係にあった。二人で一緒に過ごせる最後の日、ロッテはアンナに一枚の写真を見せる。そこには婚約者の顔があった。
それを見たアンナは思わず「ユダヤ人?」と訊いてしまった。この一言がロッテにとってはショックであった。ロッテは悲しみを抱いたままドイツを去った。その日以来ロッテはアンナに対して何となく拒絶の意思を表していく。
これは政治的に仕方の無い部分だなと私は感じた。ドイツにいるアンナにとってしかも政府の要衝にいる家でメイドをしている身分としてはユダヤ人に対する嫌悪感、そこまで行かなくてもユダヤ人を避けるという言動は仕方の無いものなんだろうと思う。
そして、それを言われたロッテは自分の愛する人を否定されたようでとても悲しい思いだろう。そして、アンナを何となく避けてしまうのも仕方の無い事かも知れない。しかし、アンナはなぜロッテがと腑に落ちないのである。
この政治が人間関係を崩すと言うのは本当に悲しい出来事である。
そして、アンナは機会があってナチスの将校と結婚し、ロッテはユダヤ人の音楽家と結婚し幸せな道をそれぞれ歩んでいた。
ある日、ロッテの婚約者はユダヤ人と言うことで収容所に引き取られる。アンナも夫が戦争で遠くに派遣されるという事で互いに愛する人の帰りをひたすら待った。
互いに戦争終結をそして、一方は反ドイツ・ナチスの思いを募らせ、一方はますますナチスに洗脳されていくのだった。しかし、互いに平和を願う気持ちには変わりは無かった。
悲劇はここからなのだ。
この悲劇は実際に作品を見て理解して欲しい。
特に、ラストの15分は本当に泣けてきます。
posted by diane at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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