2005年08月31日

恋に落ちる確率

2003年デンマーク作品。
ほんの一瞬で、人間はいとも簡単に恋に陥り、全てを捨てて、その人の元に行けるのだろうか?
その為に自分の周囲の物事が全て変わっているとしたら…。そんな風になっても自分がその時、直感的に運命を感じた相手に全てを託してもいいのだろうか。
これは冒険である。運命の恋を取るか、今までの自分の生活を守るか。未来はどちらにしても無限。
新人監督の手になる恋愛映画。デンマークではトリアー監督に次ぐ存在と注目されている。数々の映画祭にこの映画は出品され色々な賞を受賞している特にカメラワークの良さを認められて2003年のカンヌ国際映画祭では
カメラドール賞を受賞している。
また、撮影も全編に渡って全てロケーションによる物だと言う事も特筆できる内容であろう。
この作品を見てとても印象的だったのが、作品の始めの所と最後のエンドロールが「五線譜のラブレター」で再び再燃されている人気音楽家のコール・ポーターの「NIGHT AND DAY」が使用されていて中々微妙な雰囲気を醸し出している。
また、もう1つ面白い点は、この映画の中で、主人公の男性の運命の女性の役をしている人物と、日常生活による彼のガールフレンドの役者が同じ。すなわち、一人二役であると言うことも特筆すべき事柄かと思われる。つまり、彼女の存在は映画全体のキーポイントなだけに
同一人物を配し、それで究極の選択を主人公に迫らせ、また、メイクの変化でそれを観客に余り気づかせない? 逆に言うと気づいて欲しいのかも知れないという状態にしている。
なかなか洒落た演出だ。どちらにしても同じ女性と言う事になるのかな?
アレックスはガールフレンドのシモーネとほぼ半同棲生活。ある日彼は彼女と父親と共にレストランで食事をしていたが彼は父親が超苦手。なんとか言い訳をしてその場を去り、後で、シモーネと会う約束をした。
一方、運命の女性なのか? アイメは夫と共にコペンハーゲンに来ている。この夫は映画の中でも述べているが愛情表現が非常に下手なのである。そして、愛していながら、アイメに寂しい思いをさせてしまっていたのだ。実はこの日も夫は出かけてしまって、アイメは一人きり。
一人で、コペンハーゲンの街をうろついていた。
地下鉄駅のホームでシモーネを待っていたアレックスは彼女を見かけてたちまち一目ぼれになってしまう。そして、シモーネとの約束も忘れ、アイメの後を追いかけ、バーで話を始める。あっという間に親しくなる2人。2人ともここであっという間に
恋に落ちて、アイメのホテルで一夜を過ごす。
翌日、アレックスは目を覚まし、出かける準備をして、何気に見ていたパンフレットにメモ書きをする。「ここで13時に会おう」と書いて。彼はアイメを寝かせたままホテルを出た。その時、夫がホテルに戻ってきて、途中で彼らは顔を合わせるが当然ここでは他人なのでぶつかった事の謝罪程度にしかしない。
夫は部屋に密かに戻り、昨夜、誰かがアイメと一緒にここに泊まった事に気づき、さらにアレックスの残したメモまで見つけてしまい、落ち込むがまたこっそりと部屋を出て行くのであった。
一方、アレックスはアパートに戻るが不可解な事ばかりがこの時から頻発。自分にはさっぱりわからないのである。例えば、アレックスの部屋はなくなり、他の住人達も彼を知らないと言い、彼の友人達、そして、ガールフレンドのシモーヌでさえ彼の事は知らないという始末。
アレックスは自分の周りに何が起きたのかわからない。まるで魔法の世界にいるようだ。しかし、彼はアイメを選ぶという事はこういうことなのかと言う事を心の底で疑いつつあり、こうなってしまった以上彼の選択はアイメを選ぶしか無い様に思えた。
何が何だかわからないうちに彼は約束の時間にアイメに会いにレストランに行く。2人はデートをし、一緒にいようと誓い20時にもう一度会ってここを離れようとしていた。
ホテルを出ようとするアイメ。出発の準備をしている時に夫が帰ってくる。アイメは夫に別れを告げて去ろうとする。夫はなんとか引きとめようと必死に説明し自分はとてもアイメを愛しているのだが不器用な為に上手く表現できないでいる事を告げる。しかし、アイメは夫の元を去る。
一方、アレックスも、魔法の世界にいる様な感覚でいるのだがやはりアイメと共に行く事を決めて、どんなにアレックスの事を知らないと言ってもガールフレンドのシモーヌの元に行き、別れを告げようとした。所が、なんとシモーヌから離れられない自分。約束の時間はもうすぐ。
アレックスは果たしてどちらの選択をするのか?   アイメと行けば魔法の世界、シモーヌを選べば現実の世界。アレックスには苛酷な瞬間だ。
人間にここまで究極の選択をさせるのは本当に辛い話だ。
作品全編に渡ってこういうトリック的な要素をずっと散らばせる手法は中々興味深かった。
また、映画の中で使われた音楽も中々タイミングよく使われていて印象深いものであった。
一体、人間が運命の恋と信じれる、決意できる瞬間ていつ、どんなシチュエーションなんだろうか?
考えさせる作品である。
posted by diane at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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