2005年08月31日

香港国際警察

今回、久々にジャッキー・チェンのアクション映画を見た。最近、映画館で公開された彼の映画の内、見に行ったのは「シャンハイ・ナイト」「メダリオン」そしてこの「香港国際警察」であるが、実は、私自身は「ポリス・ストーリー」シリーズも「ラッシュ・アワー」も見ていない。
ただ今回は、今までのジャッキー・チェンのアクション一辺倒と少し趣が異なるなあと感じた。
たとえば「シャンハイ・ヌーン」と「シャンハイ・ナイト」は作品スケールは大きくなったかも知れないが、彼自身のアクションはだいぶ少なくなっているし、今回の「香港国際警察」もカンフーアクションと言う点で見れば大幅に異なると思う。
どちらかと言うとストーリー性を大切にし、彼自身もカンフーだけのアクションに頼らず、幅の広い演技に取り組む様になったのかなと思えた。確かに製作もアクション監督、アクション設計も考え、かつ、以前のカンフーだけで興行成績が上がる様な状況になくなった今では、色々な作品のプロットを考えて、映画に撮り入れなくては行けなくなって来た事を証明している様な感じだ。単なるコメデイでもいけない。
今までの彼の映画はどちらかと言えばコメデイ路線だったが今回の作品はシリアス路線の色が非常に濃い。その為か、確かに彼のカンフーアクションシーンもあるにはあるのだが絶対数が少なくなっていると思った。
ストーリーの最初の酔いどれ駄目警部のジャッキーなんて今まででは殆ど思いつかなかったくらいだ。
製作担当者としてはある程度の興行収入を見込まなければならないので、内容も今まで通りの映画では行かないと言う事はわかっているのだろうし、この所の全アジア的韓流ブームに対抗するにはそれなりのストーリー仕立てとスケール等を考えてやらなければならない。当然、最近は中国・香港映画も活発な動きを見せており、見ごたえのある作品が増えてきた。その中でのハリウッドからの凱旋、第一作目なのである。当然、アクションもカンフーだけでなく、それだけの見ごたえのある良いストーリー、ディテールにまで気を配った作品作りがなされている点が今までのジャッキー・チェンムービーと大きく異なる点だと思う。
ハリウッドでの経験は彼にとって決してマイナス要素ではなかったのだろう。ハリウッドでも製作、特にアクション部門を任されていたのだが、あちらの映画ではそれほど彼の演技力は期待されていない。「シャンハイ」シリーズにしても相手役のオーウェン・ウィルソンがいて彼の演技が生きてきたと思う。それだけに演技の大切さを身にしみて感じたであろう彼は地元の香港で演技力に力を入れたと言って良いと思う。選んだ作品も彼自身が気に入っている「ポリス・ストーリー」物。それだけに熱の入り様も違うと言う物だ。
その上、今回はそのシリアスさに焦点が当たった分、現在の社会が抱える盲点、問題が大きくクローズ・アップされている。今回の彼の相手は、まだ20代になったかならないかの若者。どこの国でもそうだが、最近の彼らは何を次にやらかすのかわからないと言われている。その部分を取り上げたと言う事は今後の我々の社会にも一種の問題提起をしたと言えよう。
正義感よりも物があればの世界。そこに当って行くという正面斬って姿勢が今回の見所と思う。
ストーリーは現在のジャッキー・チェン演じるチャン警部の現状から始まる。彼は一年前のある事件を境に酒びたり。しかも、その事件をきっかけに停職処分まで食らっていた。ますます、酒に溺れ、社会復帰は大丈夫かと危惧される所。そんな彼の元に、唯一の部下が配属された。チャン警部は停職処分が解かれ、自分も配属されたので、世を騒がす銀行強盗たちをやっつけようとゆうもの。
話は一年前に遡る。銀行強盗グループはそのときも荒らしまわっていた。チャン警部自身は判断力、人望、射撃の名手、事件解決では失敗が無いという名声さえあり、正義感溢れる警官として信頼されていた。付き合っているホーイーとも上手く行っていて、結婚を視野に入れているという前途洋々の人物だった。この事件を任され、そして、捜査し、犯人を罠に掛け一網打尽にする計画を持っていた。所が、どうした事が、その一網打尽計画は完璧に相手側に漏れていたとしか思えない。彼は、その計画を実行する為に敵のアジトに向かってさて、これからと言う時、まんまと敵側の罠に逆にはまり、その時率いていた部下全員を敵に殺させてしまった。実は、このアジト捜索の前に彼はテレビでインタビューを受け、3時間で解決すると豪語してしまったのである。その言葉で相手側のリーダーは火が付いた。ただでさえ、警官嫌いの様相を仲間内にも見せていた彼だが血祭りに上げる決意をさせてしまったのである。チャン警部は自分の見ている前で無力にも一人、また一人と敵に殺され、婚約者のホーイーの弟さえ殺されてしまった。当然、警察内部での批判は強く、また、真面目な性格からくるのか部下を殺してしまったという自己批判で彼はお酒どっぷりの酔いどれ。タクシーにも乗車拒否をされてしまう始末だった。
そんな時に現れたなぞの部下「巡査1667」を名乗るシウホンに励まされて出勤するが周りの視線は厳しく耐えがたかった。しかし、コンピューターを得意とするササ婦警も協力しデータを集め
犯人の絞込みに励む。今度は上手く行くのか? チャン警部の立ち直りが今回の見所である。
どちらにしても新たな境地の開拓を目指すジャッキー・チェンのエンターテインメントムービー。何も偏見なしで見る事をお勧めする。



posted by diane at 22:02| Comment(1) | TrackBack(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
dianeさん、こんばんは^^

この映画のジャッキーには泣かされました!
単なるアクション俳優の域から抜けた新しいジャッキーを見たような気がしました。
やっぱ香港はいいんでしょうね^^
次回作の噂が聞こえてこないのですが、次回も楽しみですね〜♪
Posted by cyaz at 2005年09月04日 23:48
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Tracked: 2005-09-04 23:50

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